健康

産後の添い寝で首・腰が痛い人へ。体がねじれる理由と、赤ちゃんの安全を守りながら体をラクにする寝方

本記事はプロモーションを含みます。

夜中の授乳や寝かしつけで、赤ちゃんの横で寝る毎日。

気づけば朝、首も腰もガチガチ。

「産後だから仕方ない」と思っていませんか。

産後の添い寝で体が痛いのは、育児をがんばっている証拠でもあります。

ただ、つらさの理由が分かると、少しラクにする工夫も見えてきます。

この記事では、添い寝で体が痛くなる仕組みと、赤ちゃんの安全を守りながら自分の体をいたわる寝方をまとめました。

結論:痛みの正体は「丸まって、ねじれて、動けない」姿勢

先にお伝えしておきます。

添い寝で体が痛くなるのは、赤ちゃんのほうへ体を丸めてねじったまま、寝返りを打てずに朝を迎えるからです。

丸まる

背中・首

ねじれる

腰・骨盤まわり

動けない

肩・下側の腕

そしてもうひとつ。

赤ちゃんの寝る場所は、できるだけベビーベッドにすることがすすめられています[4]。

体のつらさと、赤ちゃんの安全。

この2つを一緒に考えるのが、この記事の軸です。

なぜ添い寝で体が痛くなるのか

産後の体は、もともと負担を受けやすい

妊娠中はリラキシンというホルモンが分泌され、関節や靭帯がゆるくなると言われています[1]。

出産後も、授乳やおむつ替えで背中を丸める姿勢が増え、首や肩のこり、背中の痛みが出やすいとされています[1]。

つまり、添い寝が始まる前から、体はすでにがんばっている状態なんです。

赤ちゃんのほうへ「丸まって、ねじれる」

添い寝のとき、多くのお母さんは赤ちゃんの顔をのぞき込むように体を丸めます。

さらに、赤ちゃんの位置に合わせて体が枕からずり下がる。

頭は枕から落ち、首は横に曲がったまま。

上半身だけ赤ちゃんのほうに向けて、腰から下は別の向き、ということもよくあります。

産後の看護ケアのガイドラインでも、抱っこなどで腰への負担を減らすために、体幹を曲げたりひねったりする動きを控えるよう伝えることが挙げられています[2]。

添い寝の姿勢は、まさにこの「曲げて、ひねる」が一晩続く形です。

赤ちゃんのほうへ体を丸めて横向きに寝る女性

赤ちゃんのほうへ体を丸めると、首や腰に負担が偏りやすくなります。

寝返りを打てないまま朝を迎える

人は寝ている間に寝返りを打って、同じ場所に負担がかかり続けないようにしています。

でも添い寝中は、赤ちゃんを気にして同じ向きのまま固まりがち。

下になった肩や腕、腰の同じ場所に、朝まで体重がかかり続けます。

関連記事:寝返りが少ないと体が痛くなる?朝のこわばりと寝具の関係

添い寝のつらさは、筋力や根性の問題ではありません。「丸まる・ねじれる・動けない」が重なった姿勢の問題です。

添い寝のスタイルと、体にかかりやすい負担

スタイル体に起きやすいこと見直しのポイント
赤ちゃんの顔をのぞき込む首が前と横に曲がり、背中が丸まる自分の枕を高くし、頭を枕にのせたまま見る
上半身だけ赤ちゃんに向ける腰と骨盤まわりがねじれる膝の間にクッションを挟み、体ごと横を向く
ずっと同じ側で添い寝片側の肩・腕・腰に負担が偏る寝かしつけた後は赤ちゃんをベビーベッドへ
寝かしつけのまま寝落ち不自然な姿勢で朝まで固まる寝かしつけ用と、自分が寝る姿勢を分ける

添い寝の体の負担、セルフチェック

添い寝で体に無理がきていないかチェック

  • 朝起きると、頭が枕から落ちている
  • いつも同じ側を下にして寝ている
  • 起きたとき、下側の肩や腕がしびれたように重い
  • 腰が固まって、すぐに起き上がれない
  • 寝かしつけたまま、気づくと朝になっている

2つ以上当てはまれば、寝る姿勢を少し見直すタイミングかもしれません。

まず守りたい、赤ちゃんの寝る場所

体の話の前に、ひとつだけ大事なことを。

消費者庁は、就寝中の子どもの窒息事故を防ぐために、できるだけベビーベッドで寝かせ、1歳になるまではあお向けに寝かせるよう呼びかけています[4]。

硬めの寝具を使うこと、掛け布団は軽いものにすることもあわせてすすめられています[4]。

添い寝中に大人の体が赤ちゃんに覆いかぶさる形になった事故の例も紹介されています[4]。

ベビーベッドであお向けに眠る赤ちゃん

赤ちゃんはできるだけベビーベッドで、あお向けに。

実は、この「赤ちゃんはベビーベッドへ」は、お母さんの体にとっても助けになります。

寝かしつけたら赤ちゃんをベビーベッドに移す。

そうすれば、自分は寝返りを打てる姿勢に戻れるからです。

体をラクにする寝方の基準

添い寝で体をラクにする 3つの基準

  1. 頭:枕から落とさず、首をまっすぐに
  2. 体:上半身だけでなく、体ごと横を向く
  3. 時間:寝かしつけと、自分が眠る姿勢を分ける

① 頭は枕から落とさない

添い乳をするときは、お母さんの頭を高くして、赤ちゃんの顔が見えるように調整するのがコツとされています[3]。

枕を2つ重ねたり、バスタオルで高さを足したりする方法も紹介されています[3]。

横向きのときは、肩の厚みのぶんだけ高さが必要です。

関連記事:横向き寝で肩が痛い人へ。枕選びで見落としやすい3つのポイント

② 体ごと横を向く

太ももからひざのあたりにクッションや丸めたバスタオルを挟むと、姿勢が安定すると言われています[3]。

膝の間にひとつ挟むだけで、上側の脚が前に落ちにくくなります。

腰から下だけ別の向き、というねじれを減らせるんです。

③ 寝かしつけと、自分の睡眠を分ける

寝かしつけの姿勢のまま朝まで眠ると、同じ場所に負担がかかり続けます。

赤ちゃんが眠ったら、ベビーベッドへ。

そのあとは、自分がいちばんラクな向きで寝る。

これだけで、朝の体はかなり違ってきます。

今日からできる、添い寝のあとの整え方

1

赤ちゃんが眠ったら、できるだけベビーベッドに移す

2

自分の枕の高さを確かめる。横向きなら、たたんだバスタオルで首がまっすぐになるまで足す

3

膝の間にクッションを挟み、体ごと横を向いて寝る

4

いつも同じ側で添い寝しているなら、ときどき寝る側を入れ替える

5

朝、起き上がる前に肩をゆっくり後ろに回し、背中をほぐしてから起きる

産後の看護ケアのガイドラインでは、長い時間同じ姿勢を続けず、少なくとも1時間に1回は背伸びなどのストレッチをするよう助言することも挙げられています[2]。

日中も、授乳や抱っこのあとにひと伸びするだけで、夜に持ち越す疲れが変わってきます。

関連記事:授乳中の首と肩がつらい。前かがみ姿勢がクセになる前に知っておきたいこと

よくある失敗

よくあること起きやすいこと見直しのポイント
赤ちゃんの高さに合わせて枕を使わない頭が落ちて、首が横に曲がる自分の枕は使ったまま、高さを足す
寝不足のまま添い乳を続けるお母さんが寝落ちしやすい疲れが強い日は起き上がって授乳する
痛い側を下にしてがまんする同じ場所に負担が重なる寝る側を入れ替える
大人用の柔らかい寝具で一緒に寝る赤ちゃんの顔が埋もれる危険赤ちゃんは硬めの寝具・ベビーベッドへ

寝不足で疲れているときは添い乳をしないように、と注意が呼びかけられています[3]。

お母さんが眠ってしまうと、赤ちゃんの鼻や口をふさぐおそれがあるためです[3]。

時間帯別、体をいたわる過ごし方

時間帯やること
朝起き上がる前に、横向きのまま膝を抱えて背中を丸め、ゆっくりほどく
授乳・抱っこの後両手を上に伸ばして背伸びを1回。丸まった背中をリセット
赤ちゃんのお昼寝中家事より先に、自分も横になって休む時間をつくる
夜の寝かしつけ後赤ちゃんをベビーベッドへ。自分はラクな向きで眠る

抱っこの姿勢による肩こりは、こちらで詳しく解説しています。

関連記事:産後の肩こり、抱っこの姿勢が関係しているかもしれません

腰のつらさが続く人は、こちらもどうぞ。

関連記事:産後に反り腰になりやすいのはなぜ?腰のつらさと、焦らず整えるためのヒント

よくある質問

Q. 添い寝はしないほうがいいですか。

消費者庁は、できるだけベビーベッドで寝かせることをすすめています[4]。

寝かしつけのときだけ添い寝をして、眠ったらベビーベッドに移すのもひとつの方法です。

迷うときは、産院や助産師、自治体の保健師さんに相談してみてください。

Q. 横向きで寝ると、下になった腕がしびれます。

下側の肩に体重が乗り続けているサインかもしれません。

枕の高さを少し足して、肩が体の下に入り込みすぎないようにしてみてください。

しびれが続く、強くなる場合は、医療機関に相談してください。

Q. 夜中に何度も起きるので、寝方を気にする余裕がありません。

全部を変える必要はありません。

まずは「膝の間にクッションを挟む」ひとつだけでも十分です。

Q. 腰の痛みがなかなか引きません。

産後の体は、思っている以上に疲れていることがあると言われています[1]。

痛みが強い、長く続く、しびれがある場合は、がまんせずに医療機関に相談してください。

まとめ

添い寝のつらさは、「丸まる・ねじれる・動けない」姿勢が一晩続くことから生まれます。

頭は枕から落とさない。

体ごと横を向いて、膝の間にクッションを。

そして赤ちゃんが眠ったら、できるだけベビーベッドへ移して、自分はラクな向きで眠る。

赤ちゃんの安全と、お母さんの体。

どちらも大切にしていい、と思っています。

今夜はまず、膝の間にクッションをひとつ挟むところから試してみてください。


出典

  1. 出産にむけてのママの身体の変化 - 伊勢市 健康課(PDF)
  2. 35歳以上で初めてお子様を出産された方への看護ケアのガイドライン - 千葉大学大学院看護学研究科(PDF)
  3. 添い乳をするメリット・注意点は?正しい方法と、覚えておきたい添い乳以外の寝かしつけ方 - HugKum
  4. Vol.570 就寝時の子どもの窒息事故に注意しましょう。ベビーベッドを利用することで避けられる事故があります。 - 消費者庁

-健康