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疲れているのに、布団に入ってもなかなか寝つけない。
お風呂はシャワーで済ませて、髪を乾かしたらすぐ布団へ。
あるいは、湯船にはつかるけれど、出たらそのまま寝ている。
そんな夜が続いている方に、読んでほしい内容です。
寝る前のお風呂は、何時間前に入るかで、体の「寝る準備」の進み方が変わると報告されています。
結論:寝る1〜2時間前に、ぬるめのお湯に10分ほど
先にお伝えしておきます。
寝る前のお風呂は、就寝の1〜2時間前に、40℃前後のお湯に10分ほどつかるのが目安です。
入るタイミング
1〜2時間前
お湯の温度
40℃前後
つかる時間
10分ほど
厚生労働省の睡眠ガイドでは、就寝の約1〜2時間前に入浴して体を温めてから寝床に入ると、寝つきやすくなるとされています[1]。
海外の研究をまとめた報告(17本の研究を検討したシステマティックレビュー)でも、40〜42.5℃のお風呂やシャワーを就寝1〜2時間前にとると、10分ほどでも寝つくまでの時間が短くなったと報告されています[2]。
なぜ「直前」ではなく「1〜2時間前」なのか。
カギは、体の内側の温度の動きにあります。
なぜ1〜2時間前がいいのか
体の内側の温度が下がるとき、眠りに入りやすい
体の内側の温度(深部体温)は、だいたい24時間の周期で上がったり下がったりしています。
昼は高く、夜の睡眠中は低くなるのが基本のリズムです[1]。
寝る前に手足の血流が増えて熱が外に逃げ、内側の温度が下がり始めると、眠りに入りやすい状態になるとされています[1]。
お風呂は「下がるきっかけ」をつくる
お風呂で体を温めると、手足の血管が広がります。
すると、お風呂から出たあとに熱が逃げやすくなります[1]。
温まった体温が、そこからゆっくり下がっていく。
その下がり始めのタイミングに布団に入れると、寝つきやすいというわけです。
直前だと、まだ体が「温まりすぎ」
お風呂から出てすぐは、体の内側の温度はまだ高いまま。
この状態で布団に入ると、下がるまでに時間がかかります。
1〜2時間という目安は、この「下がり始め」に合わせた時間なんです。
お風呂は「体を温めるため」より「温めたあと、ゆっくり冷ましていくため」に入るもの。そう考えると、時間の逆算がしやすくなります。
ぬるめのお湯は、リラックスにもつながる
厚生労働省の睡眠ガイドでは、少しぬるめの湯船にゆっくりつかると、寝つきや主観的な睡眠の質が良くなると紹介されています[1]。
体温の変化に加えて、副交感神経が優位になり、心身の緊張がゆるむリラクゼーションの効果も考えられているそうです[1]。
お風呂のあとは、明るい画面より、ゆるやかな時間を。
タイミング別、お風呂と寝つきの関係
| 入るタイミング | 体の中で起きていること | 寝つきへの影響の目安 |
|---|---|---|
| 寝る直前(30分以内) | 体の内側がまだ温まっている | 体温が下がるまで時間がかかりやすい |
| 寝る1〜2時間前 | 布団に入るころ、体温が下がり始める | 寝つきやすいと報告されている[2] |
| シャワーだけ | 温まり方は湯船より穏やか | 研究ではシャワーも対象に含まれている[2] |
| 夕方〜早い時間 | 寝るころには体温がほぼ戻っている | 寝る前の「下がるきっかけ」になりにくい |
研究報告でも、最適なタイミングや時間についてはまだ研究が少なく、さらに検討が必要だとされています[2]。
あくまで目安として、自分に合う時間を探してみてください。
あなたのお風呂、寝つきの邪魔をしていない?セルフチェック
夜のお風呂 見直しチェック
- お風呂から出て、30分以内に布団に入ることが多い
- 熱めのお湯(42℃以上)が好き
- お風呂のあと、すぐスマホやパソコンを見る
- 寝る直前にあわてて入ることが多い
ひとつでも当てはまれば、お風呂の時間を少し前にずらすところから始めてみてください。
安全に入るために知っておきたいこと
気持ちよさを優先して、熱いお湯に長くつかるのはおすすめできません。
消費者庁は、入浴中の事故を防ぐために次のような目安を示しています[3]。
- 湯温は41℃以下、湯につかる時間は10分までを目安に
- 入浴前に脱衣所や浴室を暖める
- 浴槽から急に立ち上がらない
- 食後すぐや、お酒が抜けていない状態での入浴は控える
- 睡眠薬などを飲んだあとの入浴は注意する
これから寒くなる季節は特に、脱衣所との温度差に気をつけてください。
整体師が見る「お風呂上がりの体」
ここからは、体の視点の話です。
お風呂で温まったあとの体は、首や肩の力が抜けやすいタイミング。
日中、画面をのぞき込んでいた首。
抱っこや家事で前に巻いていた肩。
こわばったまま布団に入ると、寝姿勢まで固まりやすくなります。
お風呂上がりの1〜2時間は、首肩を「寝る形」に戻していく時間と考えてみてください。
肩こりで寝つけない夜が多い方は、こちらも参考にどうぞ。
関連記事:肩こりで眠れない夜に。布団の中で肩がゆるまない理由と、寝る前の整え方
枕の高さを確かめるのにもいいタイミング
体の力が抜けているときは、枕が合っているかも分かりやすくなります。
仰向けで、顔がほんの少し足もとを向くか。
首と枕の間に、大きなすき間がないか。
体がゆるんだ状態で確かめてみてください。
関連記事:ストレートネックさんの枕の高さ。体格別の目安と、失敗しない選び方
今夜からできる、お風呂から布団までの手順
寝たい時刻から逆算して、1〜2時間前にお風呂の時間を決める
お湯は40℃前後に。つかるのは10分ほど

出たら水分をとり、照明は少し落とした部屋で過ごす
布団の上で、首をゆっくり左右に倒し、肩を後ろに回す

体がほどよく冷めてきたら、布団に入る
厚生労働省の健康情報サイトでも、40℃のお湯に10〜15分ほどつかり、就寝1〜2時間前に入浴するのが効果的とされています[4]。
お風呂のあとにスマホを長く見てしまう方は、こちらも参考にしてください。
関連記事:寝ながらスマホで首がつらい人へ。仰向け・横向き・うつ伏せ、姿勢ごとの負担と見直し方
よくある失敗
| よくあるやり方 | 起きやすいこと | 見直しのポイント |
|---|---|---|
| 熱いお湯に長くつかる | のぼせやすく、体に負担がかかる | 40℃前後に10分ほど |
| 出てすぐ布団に入る | 体温が下がりきらず、寝つきにくい | 1〜2時間あける |
| お風呂のあとスマホを見続ける | 明るい画面で頭が冴えやすい | 照明を落とし、画面は早めに閉じる |
| 寝る時刻が毎日ばらばら | お風呂の時間を決めにくい | まず寝る時刻をそろえる |
夕方以降の白い照明や画面の光は、体内時計に強く作用するブルーライトを多く含むとされています[4]。
夜は明かりを落として、スマホは手の届かない場所へ。
時間帯別、寝る準備の過ごし方
| 時間帯 | 見直したいこと |
|---|---|
| 夕方 | カフェインは寝る5〜6時間前から控える[4] |
| 寝る2時間前 | お風呂に入る。お湯は40℃前後に |
| 寝る1時間前 | 照明を少し落とし、首肩をゆっくり動かす |
| 布団に入る前 | 仰向けで枕の高さを確かめる |
寝ても疲れが取れない日が続く方は、寝ている間の姿勢も見直してみてください。
関連記事:寝ても疲れが取れない人へ。睡眠時間より先に見直したい「寝ている間の体」
よくある質問
Q. シャワーだけでも意味はありますか。
研究報告では、湯船だけでなく温かいシャワーも対象に含まれています[2]。
湯船につかれない日は、シャワーで体をしっかり温めるだけでも、試してみる価値はあります。
Q. 帰りが遅くて、寝る直前にしか入れません。
その場合は、ぬるめのお湯で短めに。
熱いお湯に長くつかるより、体温が上がりすぎずに済みます。
Q. 朝風呂派です。夜は入らなくてもいいですか。
朝に入っても、夜に布団に入るころには、寝る前の「体温が下がるきっかけ」にはなりにくいです。
寝つきが気になる時期だけでも、夜に入る日をつくってみてください。
Q. お風呂を工夫しても、眠れない日が続きます。
入浴は寝つきに関わる習慣のひとつですが、すべての人に合う方法があるわけではありません。
眠れない状態が続く、日中の生活に支障がある場合は、自己判断せず医療機関に相談してください。
まとめ
寝る前のお風呂は、就寝の1〜2時間前に、40℃前後のお湯に10分ほどが目安です。
温めた体が、ゆっくり冷めていくタイミングで布団に入る。
お風呂上がりは、首肩を寝る形に戻していく時間に。
熱すぎるお湯と長湯は避けて、安全に。
まずは今夜、寝たい時刻から逆算して、お風呂の時間を決めるところから始めてみてください。